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初診時のレントゲン写真です。
3カ月に1度、歯石をとっていたと言われますが、歯ぐきは腫れ、膿も出ています。根っこの表面には大きな歯石が付いています。歯を支えているはずの骨も、根っこの先近くまで失われています(○印の所)
口臭があると言われ来院されました
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10ヶ月後、これだけの骨が増えました(○印の所)歯ぐきも引き締まり、動いていた歯もびくともしなくなりました。正しい「はみがき」の仕方を覚えて頂き、私達は根っこの表面の歯石や汚れをとり除き、炎症により悪くなった歯ぐきの内面と骨をきれいにしました。根っこの治療をやりなおし、「かぶせ」をやりなおし、「はみがき」のし易い、歯ぐきと調和のとれた形態にしました。殆どの歯が重度の歯周病でしたが、4本の歯は助ける事ができませんでした。全ての歯を治療するのに2年8ヶ月かかりましたが、27本の歯を残す事ができました。現在7年経過していますが、非常に良好です。 |
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前述と同じ患者さんの初診時の奥歯のレントゲン写真です。○印の所には、根っこの表面にたくさんに歯石がつき骨もなくなっているのがわかります。 |
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1年5ヶ月後のレントゲン写真です。根っこの表面がきれいになり、骨も少し増えています(○印)歯周病検査(歯と歯ぐきの境目の溝の深さを測定します)は正常値(1〜3ミリの深さ)に回復しました。同じ患者さんでも、場所により治り方に時間差があります。
「はみがき」のしにくい所は、何度も指導します。私達のする事は、すべて治るきっかけ作りです。歯垢を上手にとれば、その下にある骨もよみがえります。しかし、治ったとしても油断は禁物です。悪くなる原因となる歯垢は、食べるたびにできるのですから、定期健診による再評価が大切です。 |
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このレントゲン写真は、初診時からすでに2年あまり経っているのですが、まだまだ骨ができているとは言えません(○印の所)。下の歯はこの歯を含め6本しかないのですが、各々の歯を繋ぎ、14本分の機能を満たしています。上の歯は1本を残し、他は部分入れ歯です。初診時、この歯のまわりの歯周病検査(6点法)は、12ミリが3か所10ミリ、6ミリ、3ミリの深さです。
歯ぐきを開いてみると、根っこの先のその向こうまで骨が無い事がわかり、指でつまむと歯は抜けそうでした。噛み合わせを回復するのに2年3ヶ月かかりました。 |
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1年半後にレントゲン写真をとると、骨ができていました(○印の所)。患者さんによる正しい「はみがき」の継続が功を奏したと言えます。その後も一進一退の状況が続き、現在、初診より17年目。
歯周病検査値は2〜3ミリで正常値を維持しています。上の1本残した歯は、助けることができず、初診より8年後に抜き、総入れ歯になりましたが、何でも噛めると言われます。 |
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初診から1年後のレントゲン写真ですが、根っこの分かれめは、かなり骨がなくなり回復の兆しはありません。放っておくと、この歯は駄目になるかもしれません。 |
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そこで敢えて神経をとり、骨の少ない左側の根っこを抜き、隣の歯も少し削り、小さなブリッジにして噛み合わせを回復しました。現在初診より8年経過し、問題はありません。
歯を1本でも助ける為に、私達は色々な方法を考えています。 |